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2004/06/28

imenuのインタフェース

考えてみると、僕のインタフェース設計歴は、ゲーム業界に入って以来だから、もう18年ほどにもなる。

別にキャリアが長いから、自分のインタフェース構築技術は優れている、などというつもりはない。
しかし、iモード、EZweb、Vodafone Live!と、キャリアのメニューを見ていると、その使いづらさに驚くことも少なくない。

たとえばiモードのimenuにある「マイメニュー」。
どうしていまだに、登録した日付の旧い順番でしか表示が行われないのだろう?
携帯電話の場合、どう考えても、一番最近に登録したメニューがもっとも利用頻度の高いメニューである確率が高いはずだろう。ならば、登録日付が最近順でコンテンツメニューを表示する方が、ずっと現実的なのではないか?

最近、FOMAでは「マイメニュー」のページ構成に若干の変更が加えられた。
今までは複数ページにわたる構成だったのが、FOMAの場合、1ページに表示できるサイズが大きいせいか、すべてのメニューが、1画面で表示される構成となった。
しかし、これがまさに「余計なお世話」と言いたくなるような改悪で、おかげでFOMAのマイメニューは、以前よりもますます使いづらくなってしまった。

一番最近にマイメニュー登録したサイトを表示させるには、方向キーを(僕の場合は)20回以上も押さないといけない。はっきり言って指が釣りそうになる。
こんな改悪をするなら、いっそタグジャンプで改ページする機能を付けるか、さもなくば11個目以降のメニューは別ページ化してくれた方がずっとありがたい。

それでなくても、メニューの一番上に、たとえば「次頁⇒」などと書かれた改ページタグが付いていないことも理解に苦しむ。恐らく、これは公式サイトにとっても、マイメニュー登録後の2度目以降のアクセスにおいて、少なくないアクセス機会損失を引き起こしているんじゃないだろうか?
このあたりは、少なくともcHTMLの記述を少し変更するだけで対応できる問題のはずなのに、なぜ誰もそれを言い出さないのだろう?

「マイメニューが使いづらいならブックマークを使えばいいじゃないか」と言う方もいるかもしれない。しかし、僕のブックマークは、とうの昔に登録数も完全にオーバーフローしてしまっており、最近では、何か一つをブックマークするたび、どれか一つを消さないといけない状況になってしまっている。

コンサル先で、雑談のついでにこのブックマーク登録数の話をしたら、団塊の世代の役職者に笑われてしまった。
「あなたのような人は特殊なケースだ」と彼は言うのである。
もちろん上記の発言は、まったくの認識不足である。なぜなら、携帯電話は機種変更する際にブックマークも引き継がれていることが多いからだ。
僕自身、ブックマークは503iの頃からずっとデータを引き継いでおり、今では無効になっているブックマークも結構ある。そう考えると、数年以上にわたってiモードを使い続けているユーザーなら、少なくない人数が、とっくに登録数の上限を超えてしまっているはずだ。
ブックマーク登録可能数は、少なくとも今の倍ぐらいを確保してもらわねばお話にならぬと思う。
そもそも「ブックマーク登録数が画面メモの登録数と同じ」というのも考えてみればおかしな話で、まるで現実的な構成ではない。
次の901iシリーズでは、いい加減こうした部分は改善されるのだろうか?

また、「メニューリスト」に、テンキーによるアクセスキーのタグが付いていないことも気に入らない。
メニューリストは、iモードコンテンツの増大に応じてどんどん肥大化する傾向にあるが、最近は明らかに行の総数が長くなりすぎたと思う。
メニューリストの総数をFOMAで勘定してみると、実に35個ほどもある。

このあたりページのタグの記述については、最近ではドコモのメニューよりも、むしろコンテンツプロバイダが提供するサイトの方が優れたものも多い。たとえば、レーベルモバイルの着うたサイト、「レコード会社直営♪」などは、無数にあるアーティストを50音順で並べるという、ケータイとしてはかなり困難な情報提供方法なのだが、非常に現実的、かつアクセシビリティに優れたリスト構成を採っていると思う。
これなどはまさに、「競争原理が働けばクオリティは上がる」という端的な実例なのだろう。

iメニューのインタフェースが劣悪なのは、単にcHTMLの記述方法が悪いだけではなく、搭載されているブラウザがプアーなことにもその一因があると思う。
僕が現行FOMAでもっとも失望させられたのは、ハードウェアだけが「第三世代」になっているのに、情報提供の基本であるはずのブラウザが、依然として旧態依然の「第二世代」のままであることだ。少なくとも次期901iでは、タブブラウザの機能などは絶対につけてもらわねば困る。

ついでにその際は、今度こそいい加減、以前からもしつこく書いているようにユーザーに自らのパケット料金コースを登録させてパケ代の目安を「リアルタイムで」表示するという機能も必ず付けてくれよと思う。 どうせ、キャリアや端末メーカーの関係者もここを見ているんだから、こうした問題は放置しないで、ちゃんと当該部署に進言してほしい。 これは、全ての通信キャリアがちゃんと実行するまで、何度でも、どこでも、絶対にしつこく言い続けるつもりだが、「いま提供しているサービスに対して、対価の目安を消費者にちゃんと提示する」というのは、商用サービスの『常識』だ。 そういうところだけ、突如としてなぜか「インターネット的」になってしまわれては困るのだ。

さて、タブブラウザなどというと、「ケータイで複数のページを同時に開く必要があるのか?」という声も必ず出てくるのだが、モバイル用のタブブラウザが、パソコンのそれの質の悪いコピーであっていいはずはない。モバイル用のタブブラウザには、PC用のそれとは違う意義と用途があるはずだ。
たとえば、「メニューリスト」なども、牛のよだれのごとくずるずる長くてアクセシビリティの悪いページ構成をとるならば、最初から長いメニューはマルチページ表示にして、ページ間をタブで移動するなどの構成を取ってほしいのだ。このあたり、いかにcHTMLがHTMLのサブセットだとは言っても、もう少し携帯電話に特化した命令を追加してもらいたいと思う。

まだまだ他にも言いたいことは山ほどあるが、いずれにせよ、キャリアメニューに上記のような発想が見られない裏には、恐らく、iモードがPCサイトの仕組みを模倣して始まったことも大きいと思う。だが、パソコンなら、プル型のインタフェースでもいいかもしれないが、ケータイならば、極力プッシュ型のインタフェースを取るべきだと思う。

残念ながら、現在のケータイのインタフェースは依然として、「頭の悪いパソコン」の域を出ていないと思う。
理屈でわからなくても、PCユーザーはなんとなくこういうことを肌で感じているのではないだろうか。
PCユーザーのケータイ利用率が概して低いのは、単に、携帯電話のパケット通信が従量課金中心だからということだけではないような気がしてならない。

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