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2004/08/11

テレビ電話を放置プレイにしないで(1)

いやー、笑っちゃうぐらい流行ってないですね。FOMAのテレビ電話機能。

TV01_RGB_350dpi.jpg
(C)NTT DoCoMo
こんなマークがあるの知ってましたか?名刺やチラシなどにテレビ電話対応の電話番号を入れるときに使ってくれってことでドコモが用意しているロゴマーク。

FOMA900iシリーズで鳴り物入りで登場した、テレビ電話アバター登録機能「キャラ電」も、案の定というべきかかなり不評。
っていうか、不評以前に、試したことのある人自体がとっても少ない。
「そんなんテレビ電話の意味ナイじゃん!」というのは、恐らく周囲にFOMAユーザーがいれば、誰でも一回ぐらいは聞いたことのあるツッコミだろう。

僕のところには、ときどき、(ホントに「ときどき」だけど)びっくりするほどエラい人からメールが来たりすることがあるんだけど、以前、世界的にも有名な某企業の日本法人の要職にある方から、「テレビ電話はなぜ普及しないか?」という挑戦的なタイトルのメールが来て驚いたことがある。

「テレビ電話は普及する」に一票を投じている僕への初メールとしては、失礼ではないかとすら思われるそのメール。
読んでみれば至極まっとうな内容だが、やはりそちらの陣営の立場からすると、W-CDMA方式によるテレビ電話が普及してしまっては困る、ということなのだろう。

そんな「御社のご都合」は、僕にはどうでもいいコトなのだけど、一つだけ頷けることがあるとするなら、その会社が日本のみならずアジア中の国々で講演し主張しているという説、「3GPP規格の回線交換方式によるテレビ電話は時代遅れ」というのは、確かに僕もそうだと思わざるを得ないところがある。

そのエクゼクティブ氏の主張にどうこう言う以前にだ。
僕自身、FOMAがサービス開始する直前の2001年9月に日経BPサイトで連載したコラムで、「テレビ電話には(今で言う)キャラ電的なアバター機能が必須」「キャラクターをコンテンツプロバイダが作ってダウンロード可能にすればiモード的なwin-winモデルも作れる」と主張したことこそあるけど、そこでは、あくまでパケット通信との連動によるものを想定していた。
少なくとも、こちらの自画像を送っていないときでも、のべつまくなしに電話の1.8倍もの料金がかかるようなものを想定していたわけじゃない。

しかし、現状の3GPPでは、回線交換通信とパケット通信がシンクロする仕組みがサポートされてるわけじゃないから、今のところは、アバター画像も自画像も、全てを「同じ料金」で送るしかないというわけだろう。
「キャラ電」的な機能って、相手側端末のバッファにいったんパタンデータを全てパケットで送ってしまった上で、カメラ映像を送信しないときは料金が安くなるような、パケット通信と融合した機能になれば、好評を博するとは思うんだけど、現状では、どうしても「テレビ電話の存在意義の否定」のように消費者に写ってしまうのは無理からぬところだと思う。

現在、テレビ電話の料金が音声通話の約1.8倍だというのも、要するに「電波帯域原価主義」(こんな言葉が本当に存在するのかどうかは知らないけど)によるものなのらしい。

さる筋から訊いた話によると、FOMAのテレビ電話が使う回線交換64kデータ通信は、音声のみ通話に比べて、消費する電波帯域が5倍近くにもなるのだそうで、「それでも料金が2倍未満なのは、ある意味良心的」と言ったのは、某社の某氏だ。今日のBlogは、やたらと「某」が多い。

上記の某氏とはまた別の某社某氏(ややこしくてすみません)が語った「噂」によると、FOMAも、いずれはテレビ電話の料金を音声通話と同等にまで引き下げるらしい。
確かにそうなってくれれば嬉しいけれど、恐らくドコモとしては、通常の音声ARPUがもっともっと下がって、こりゃ決算上ヤバいなとか、そういう水準にまでなるまでは、容易に料金は下げてはこないだろうと思う。

これは以前、どこぞの雑誌にも書いた話なのだが、テレビ電話というのは、実はキャリアの立場からすれば、必ずしも「普及」しなくても、今のところかなり帳尻は合っているのではないかと憶測するのだ。

FOMAのテレビ電話は、一般的な料金プランであるプラン49、ないし67ぐらいだと、30分で1500円前後にもなる。もちろん、FOMAユーザー「全員」が毎月これぐらいテレビ電話を使ってくれたらドコモ的には言うことなしだろうが、iモードの例でもわかるように、ドコモは『儲けすぎ』という社会的批判をある程度かわすためにも、「細く長く儲けたい」という志向を強く持っているようだ。
現状だと、たといFOMAユーザーの10%だけでも毎月のARPUが1500円上がれば、全体としては150円の底上げになるわけで、これだけでも、毎年低下傾向が続いてきた音声ARPUの歯止めには、そこそこなっているだろうっていう話だ。
恐らく、数年後にFOMAが「普通」になって、今みたいな「FOMAバブル」--FOMAユーザーの平均支払料金がmovaユーザーよりも突出して高い--が沈静化するころになったら、ドコモさんはテレビ電話について、もっと根本的な普及施策を打ち出してくるんじゃないかな。

でも、テレビ電話の利用を促進するには、キャラ電みたいな無理矢理感ありまくりなサービスなど仕掛けなくても、もっとシンプルでずっと効果的なやり方がある、と僕は思うのだ。
これは、個人的には2年以上前からずっと言い続けてきたし、ドコモさんの一部の人にも直接、強く主張しているんだけど、2年経っても、いまだに実施される気配がないんだよね。
ずっと待っているのに、どうなってるんだろうね一体。

予想外に長くなってしまったので、僕なりに思う、「テレビ電話利用促進の具体案」については、また後日書きます。
期待しないでお待ちください。(笑)

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