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2004/09/19

そろそろ本気出してほしい「Cmode」その1

「2002年4月にサービス開始」といえば、既に2年以上も前の話だ。
変化の激しいIT業界の中でも、「1年ひと昔」感も強いモバイル業界にあって、すっかり忘れ去られた感も強い、このコカ・コーラ、NTTドコモ、伊藤忠の3社合同による携帯電話決済自販機「Cmode(シーモ)」
2年半近くを経ても、同サービスが人気を博しているという噂は残念ながら聞かない。

cmode.JPG
(c)NTT DoCoMo
(写真)NTTドコモ本社のオフィス内にもある「シーモ」。匿名の内部情報によると、「わざわざケータイで支払をする社員など誰もおらず、みんな小銭で普通に買っている」とのこと。(笑)  iモードFeliCa搭載の「シーモ2」登場でこうした流れは変わるのか?

◎あまりの不条理さに笑いすら誘う「お笑い・初代Cmode」
以前、日経パソコンでコラムを連載していたときも、この初代シーモについては「こんなサービスを喜んで使う人がいたらお目にかかりたい」と、珍しくもハッキリと酷評させていただいた。

このシーモ、開始当初は赤外線通信、後にQRコードによる認証決済も追加されたが、それでも、シーモのサービスには致命的な難点があった。
「何故わざわざ、あらかじめまとまった金額を自販機に“前払い”しておかねばならないのか」
「なぜジュースを買うたびに、わざわざiモードサイトにアクセスしなくてはならないのか」
「現金なら120円トッパライだけで済むのに、何故購入するたびに逐一パケ代が発生するのか」

などなど冷静に見れば、あまりにもツッコミどころ満載のサービスだったからだ。

事業者サイドとて、いかにも無理があるのは十分に承知だったのだろう。
自販機に現金をデポジットしなくても、とりあえずマイメニュー登録をするだけで、最初だけは缶ジュース1本分に相当する120ポイント(1ポイント=1円)が付与される仕組みや、iモード決済で1本買うごとに一定のポイントを還元する仕組みがあったりと、上記のような批判をかわす仕組みだけは一応採用されていたようだ。
かと言って、いつ使うかも分からぬ現金を、コカ・コーラだか伊藤忠だか知らないが、たとい小額とは言え無利息で預けるなどまっぴらゴメンというのが、消費者の偽らざる心理ではなかっただろうか。

ちなみにこのシーモ、現状では全国で約1700台が配置されているとされている。(プレスリリースより)それで実際、imenu中にあるシーモのサイトから、僕の自宅の近所で使えるところを探してみたことがある。
自宅のある高円寺から都心方向にある「中野区」で検索すると、下記のような結果が出たのには爆笑した。
一体これは何かのギャグなのだろうか?あまりにも使える場所が少ないではないか。

※シーモ設置場所-東京都中野区(2件)
・NTTドコモショップ 中野駅前店内
・NTTドコモショップ 中野坂上店


◎iモードFeliCa対応「シーモ2」なら理不尽さはかなり改善される。
しかし、上記のように、不条理感すら漂う従来シーモの難点も、この9月からスタートするiモードFeliCa対応の「シーモ2」では、かなり解消されるのではないだろうか。

シーモ2でのFeliCaによる決済スキームは、あくまでシーモのオリジナルで、「Edy」との互換性はないそうだ。(このあたりの理不尽さについても言いたいことは山ほどあるが、キリがないので今回は触れない。)
自販機でまとまった金額をデポジットするところは以前と同じだが、それ以降は、おサイフケータイに専用のiアプリをダウンロードして、あとはケータイを自販機のFeliCaリーダ/ライタ部にかざせば購入完了という仕組みとなるはずだ。
以前のように、毎回iモードサイトにアクセスする必要もなければ、iアプリを起動する必要もないと思われる。

現時点ですでにサービスが実施されている、am/pmのEdy支払や、JR系のコンビニ「Newdays mini」におけるSUICA決済などで決済に要するスピードを見ても、FeliCaならようやく、サイフかの小銭を出して自販機に投入する手間よりも、はるかにスピーディに購入できるようになるのではないだろうか?
依然として、あらかじめまとまった金額をデポジットすることへの理不尽さを感じぬわけではないが、かと言って、逐一小銭でドリンクを買うのは面倒くさい。(ただし、従来シーモはその10倍は面倒臭かったわけだが)

それに細かい小銭がないときに、いちいち千円札を崩すことに抵抗を感じていた人は案外多いはずだ。
単に「サイフの中の小銭が増えるのがイヤだ」というだけでなく、サイフの中のお札が一枚減ると、それだけビンボーになったように感じるような、「締まり屋」も世の中には少なくないのではないか。(貧乏性の僕は断然後者に該当する)

そう考えると、良いことづくめのシーモ2だが、しかしここで一つ、大きな問題が立ちふさがる。
それは、シーモ2があくまで、「普及したら便利になるよね」という「仮定の話」に基づいているということだ。
FeliCaとかシーモのように、皆が使うことでポジティブ・スパイラルが発生するようなサービスは、むしろ、普及の発展途上期では、消費者に不便をかけることが多く、その段階で失速してしまうものは過去の事例を見ても枚挙に暇がない、という話は以前も書いた

コカ・コーラなど3社は、このシーモ2の登場をどのように受け止めているのだろうか?
彼らは、これを「好機」と考えていてくれるのだろうか?

プレスリリースによると、シーモ2は、2004年度末(2005年3月末)の段階で、全国で1000台設置することを目標とするという。
正直、僕はその数字を聞いてかなりガッカリした。現状の「2年強で1700台」というペースに比べ、多少は強気だとは言え、正直言って、1000台程度では、とてもじゃないがポジティブ・スパイラルが起こってくるほどの台数だとは思えないからだ。


◎現状の「シーモ1700台」というスケール感を調べてみよう
そもそも、現状の1700台という数字は、スケール感としてどの程度のものなのだろうか?
それで、現状のシーモのiモードサイトにアクセスして、現時点で1700台サービスされている初代シーモ自販機が、どのような感じで全国に分布しているのか、じっくりと見てみることにした。
さらには、飲料用自動販売機の実情などについても、インターネットで調べられる範囲でその産業規模や動向を軽く調べてみることにした。
そうした軽いリサーチから、シーモの全国的な分布や、シーモ2におけるサービス利便性の期待値なども、なんとなく予想できるのではないかと思ったからだ。

‥今回、3連休なので、仕事は休んでどこかに出かけようと思ったのだが、結局何やかにやで三日とも自宅で仕事するハメになってしまった。 それで、「iモードサイトから、都道府県別に、全てのシーモ設置台数を調べてみる」などという、かなりヒマな作業をやってみることにした。(笑) 正直、けっこう面倒な作業だったのだが、実際に都道府県別にシーモの設置台数を調べてみると、プレスリリースにあるような「全国に1700台」という大雑把なデータ以上に、なかなか面白い傾向を見て取ることができた。

その結果については、暦を改めて翌日付けの「その2」で掲載する。

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