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2004/10/22

ドコモの災害用伝言板は素晴らしい。しかし‥

しっかし、雨の多い秋ですね。
通例、10月下旬~11月上旬は、統計的には1年でも雨が少ない時期のはずですが、今年は未曾有の台風ラッシュのせいで、連日の雨、雨、雨。
明日あたりからは、少しは晴天が続いてくれるとありがたいのですが。

‥と、いきなり天気の話ですが、この台風ラッシュのせいで、災害時、ドコモのimenuに期間限定でオープンする「災害用伝言板」を目にする機会も増えています。遅ればせながらも僕も、最近になってようやくこの掲示板を自分で見てみました。

dengonban.jpg
[画像]伝言版への登録には網認証を使用するため、無記名で登録するだけで電話番号から相手を検索できる。だが、ドコモのケータイしか検索できないっていうのはどうなんだろ?auやVodafoneユーザーが被災しないってことはないだろうに。だがよく考えてみると、現状ではそれもやむなしと思えてきた。



この災害用伝言板、もともとは、災害が発生するとトラフィックが集中して携帯電話が繋がりにくくなるという事態への対処なのだと思うが、携帯キャリアがこうした措置を実施することは賞賛してしかるべきだとは思っていた。
しかし実際に触ってみると、思わぬ落とし穴があることを見つけてしまったのだ。

◎ドコモの契約者しか安否がわからないのはいかがなものか
この掲示板。被災地にいる人だけが自分の安否情報を登録できるが、(その仕組みは恐らくiエリア使用と思われる) とりあえずは、自分の状態として、「無事です」「被害があります」「自宅に居ます」「避難所に居ます」のいずれかを選択し、あとは最大100文字でコメントの記入もできる。
災害時用の緊急用ということを考えれば、普通の掲示板のようにメアドやら名前やら題名やらをダラダラと書き込むよりも、いたってシンプルで実際的であるとは思う。
仮に無記名であっても、どの端末(電話番号)から登録されたかということは、imenu内コンテンツ特有の「網認証」によって自動的に判別されるようだ。
安否が気になる相手が居た場合、相手の電話番号さえ分かっていれば、検索は電話番号を使って行うことができるという仕組みだ。

しかし、スピーディなのは良いとしても、やはり「ドコモの契約者しか登録できない」という仕組みはいかがなものだろう?
ドコモの携帯電話はシェア5割強とは言え、当然他のキャリア契約者だってかなりの人数が居るのであり、せっかくの優れた仕組みが、「ドコモの契約者だけしか登録も検索もできない」というのは残念な話だ。

本来ならば、伝言板への安否登録を行う際には、端末本体の「網認証」だけでなく、他の電話番号を登録できる仕組みを入れても良いはずなのではないだろうか?無論、電話番号を公開してしまう必要などはない。
大体、本当に被災で深刻なダメージを受けた本人が、「被害があります」と自分で打ち込むというのは、ダメージの程度によっては難しいことだって多いだろう。
であればこそ、他の人が代理で被災者の電話番号を入力してあげられる仕組みだって必要なはずなのではないか。

‥と、ここまで考えたところで、上記のような措置を携帯キャリアが取れない理由も何となく思い浮かんできた。
電話番号の登録が、「網認証」によってしかできない理由というのは、もしかすると、電話番号の打ち間違いや、あるいは悪質なイタズラを抑止するための策なのではないだろうか?

たとえば、悪意の第三者が、他人の電話番号で「被害があります」などと登録してしまったら、それを検索した家族や友人を、大変なパニックに陥れることになる。そう考えると、確かに網認証のみで本人確認を行うというドコモのやり方も、一概に、「自社契約ユーザーのメリットしか考えていない」と非難することはできないとは思う。

◎番号ポータビリティと同時に「災害時の電話番号相互連携」も実現を
では、こうした仕組みが網認証によってしか実現できないとしたら、他のキャリアのユーザーの安否を知るためにはどうしたらいいのだろう?遠隔地にいるauユーザーの安否を、遠くのドコモユーザーが知りたい場合はどうしたらいいのだろうか?

それで、2006年中盤以降とされるMNP(Mobile Number Portability)が実施されると、こうした問題を解決する糸口が掴めるのではないだろうか?ということに、ふと思い当たったのだ。

ナンバーポータビリティの実現が技術的に困難なのは、目下のところ、電話番号の管理がキャリア毎に独立していることが大きな原因とされている。
番号を同じに保ったままでキャリア契約を変更しようとすると、自社の番号情報と契約者のデータを、契約変更先のキャリアに向けて、「個人情報保護を堅持した上で」、通知しなくてはならない。この件については、日頃シェア競争を繰り広げている携帯キャリア同士でも、そのプロトコルや仕組みについて合意し、互いのデータベースの一部を連結しなくてはならないわけだ。さらには、そのインフラ構築に要する資金を、誰がどの程度の配分で負担するのかという問題も浮かび上がってくる。

ただ、そうした手間の代償として、単なるMNPのメリットである、「番号を保ったままでもキャリアを変更できる」という点以外にも、もっと他のメリットもあるのではないだろうか?
この、「災害用伝言板」などについても、キャリア間の電話番号情報が連結されれば、災害時に限り、全キャリアを横断的に番号で検索することも、少なくとも理論上は可能になるのではないのかという気もしてきたのだ。

僕は技術者ではないので、上記の憶測が本当に正しいのかどうかは分からない。ただ一つだけ言えるのは、こうした天災への対応が、1キャリアだけの施策であるという現状は、やはり不完全な状態だということだ。
少なくとも、auやVodafone、そして、ツーカーも、DDIポケット改めウィルコムも、およそ携帯電話・PHSキャリアは、ドコモと同等の措置をすぐにでも開始してもらいたい。こういうことなら、どんどん人マネしてほしいと思う。

そして、もし、MNPの実現によって番号情報の相互通信が可能になるようならば、契約移動時だけでなくて、「ドコモユーザーの安否は、ドコモのケータイからのみ検索可能」という仕組みを解消すべく努力してほしいと思うのだ。もしもそれに多大な費用がかかるということならば、検索して安否を確認できた時点で、検索者からそれなりの課金を行っても許されるとさえ思う。
そんなことをしたら、またぞろ、「火事場ドロボー」呼ばわりする輩も現れるであろうが、仮にそういう批判が起こっても、キャリアには堂々と反論する権利があると思う。
たとい有料でもいいから、こうした措置を可能にする投資は行ってこそ、キャリアは社会的意義を主張できるのじゃないだろうか。

ほら、よく言うじゃないですか。「便りのないのは良い知らせ」って。

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